10.01.2012

バークレーでの出会い



*バークレーでの不思議な出会い

風砂子:

バークレーで出会った人にどっか住むところがないか、って聞いたらさ。
その人の知ってる家の上がね、屋上がね、ひと間だけどあるっていうから、
じゃあまずそこを借りようっていってね。

で、借りたら、やっている人がやっぱりチベット仏教をやっている人で、
チベット仏教のグルで、わたしがニューメキシコにいたときに出会ってね。
トゥルンパリンポチェって…すごく名の知られたリンポチェで。
わたしは彼の「タントラへの道」っていう本を翻訳した…

ーああ あの人ね!あの本の人ね。ー

あの人が一番下の階で… で、わたしはラマでもその前の彼のセミナーでも会ってるし、追いかけ回された人でさ。

ー彼が下に住んでたの?ー

住んでたんじゃなくて、そこで日曜ごとに教えてたの。クラスを開いてたの。

ーヘー 無駄無いよね〜!ー

(笑)

で、そこに住み出してしばらくしたらね、電話がかかってきて
「メイです。ナナオからうかがいました。」ってね。
ナナオって知ってる? 詩人の。
知らない?

日本じゃ有名な詩人で…ビートニックっていうか、ヒッピー詩人で。
彼もね、ラマにしばらくいたの。洞窟に。
彼からお名前ききました、って電話がかかってきてさ。
わたしそれまで5年くらいね、日本語話したことなかったの。
ずーっとコミューンとかに住んでて。

だからもう、その声”わぁ甘い〜”って思ってさ。
なんかお汁粉みたいって (笑) メイの声ってほんとに甘いのよ。

すぐ遊びに行って、しゃべってたら…
ラマにいたとき、そのナナオって人が脚本書いて、わたし達ちょっと能プレイ(劇)みたいなね、やったのよそのおおきなドームで。
それでメイが「その話しも聞きました」とか言ってさ。

わたしが羽衣をやったのよ。
そのことも聞きましたとか言うからさ、わたしがメイにね、「メイお芝居って面白いよ」とか言ってね。
みんなで出来ることをやって寄り集まって公演するのっておもしろいよ、とか言ってさ。
「ねぇメイ一緒になんかやらない?」なんて。(笑)

わたしにとってはもう、ほんとにお芝居とか劇団ってさ、コミューン作りだなってラマでやったときに実感したわけ。
だから、やらない?とか言ってさ。
わたし自分でも”へー 何言ってんの、わたし”なんて思ったんだけど。

そしたらゴウシ、旦那さんの、ね、彼がそばで聞いてて、
「あのね、僕の友達がね、劇団四季でね、ずっと俳優やってて、で、今は脚本も書いててね。彼が明日来る。」って言うのよ。
それで、しばらく泊まってるんだ。って言うの。 それで「えぇー!」とか言ってさ。(笑)






*「タントラへの道」はもう絶版になっているかと思いますが、もし読む機会がありましたら、
ぜひ最後の”訳者のことば”をご覧ください。
風砂子さんが訳している本にもかかわらず、ずばっと意見を言っています。
今も昔も同じ視線で状況に左右されず、想いをしっかり伝えるところは変わりません。Mika

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