風砂子:
いろんなことで、バークレーとかサンフランシスコといろんな人がラマにも来てて。
その時に、インドの声楽のすごく素晴らしい先生がバークレーにいるって聞いたのよ。
それでわたし、それまでにもいろんなスフィ(スフィズム)とかね、
いろんな宗教のチャンティング?そういうのとかもいろいろ聞いて。
わたしもインドにいたけど、インドのラーダって言うんだけどね、
ラーダ音楽のコンサートになかなか行く暇もお金もないから、2、3回しか聴いてないんだけど、すごく感動したのね。
その先生の話しを聞いてね、インドの音楽習いたいなって思ったの。
彼はわたしのリストの中でもすごく特殊な人だった。
インドの声楽っていうのはね、その人がね、「呼吸は神だ」って言うの。
ね、呼吸。
インドの声楽っていうのはね、発声によってね、いろんなノートによって、この宇宙に共感する、共鳴するっていう哲学なのよ。
彼は本当に素晴らしい先生だった。 わたしにはとっても大事な。
こういうのもやっぱりねぇ繋がっているのよね。
インドに行く前にはね、全然インドの情報なんかなくてさ。
今みたいにどこでも情報が得られるっていうんじゃなくなんにもないから、インドのことなんか何も知らなくてね。
堀田善衛って知ってる?
彼はライターなんだけど。
彼はね、すっごく早くインドに行っているんだよね。
で、彼もね、わたしはすごく尊敬している作家なんだけど、その人のね
「インドで考えたこと」っていう本があって。
その一冊のこんなちっちゃな文庫本だけインドに行く前に読んで。
その中で彼が「インドの音楽には、始めも無ければ終わりも無い」ってね。
その1行がわたしの中にインプットされて。
それと「呼吸は神だ」
うふふ
ー面白いね。なんか無意識のうちに自分の人生の中で通って行くものが、先先でインプットされているもんなんだねー
そうなのよ。不思議よね〜
まぁそれが続くかどうかわかんないけどね。 ある時が経てばさっと消えちゃうものもいっぱいあるしさ。
ーでもバークレーという次の拠点になる場所を選ぶきっかけにはなったんだよねー
きっかけになったの。
わたしはミノに「わたしは絶対あそこに行ってね。グルジプランナース、パンディットプランナースに学びたい」って言ってさ。
*堀田善衛
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