10.30.2012

十代の頃







風砂子:


わたしが高校生の頃、「わだつみ会」ってのがあったの。
第二次大戦でほんとに数えきれない程の若い兵士達が亡くなったわけでしょ。
海神の声っていうさ、「わだつみの声」っていう本が出たりして。その兵士達のノートとか集めてね。
もう絶対にこういう事をしちゃいけないっていう「わだつみ会」ってのができたの。


それも上級生に誘われて、入らない?っていうからウンっていって。

富士山の麓でキャンプしたりして。それがすごく楽しくてさ。
わたしは何でもそういうのが楽しくって参加するのね。(笑)


それは安保闘争でも同じなの。芸大に入って、社会問題研究会を発足っていうビラがあったの、食堂に。

わたしはわだつみ会とかうちの父とか、そういう影響があったけど、芸大ってのはそんなにね…
その前にもいろんな学生運動があったんだけど、わたしの兄なんかも東大で結構いろんな…球場にデモ隊が入っていこうとしたとかさ、いろんな運動があったの、50年代にも。
わたしの兄も参加してて、帰ってくるとそういう話を聞かせられてたから、そういうのが自然だったのね。


でも芸大ってのはあまり政治的な事が無い学校だったから。
わたしも芸大にいてもね、そんなに情熱がわかなかったわけよね。

そのビラを見たときに、古い友だちにでもあうようなかんじでね、ワーとかいって。
それが芸大に入学して2年ぐらい経った頃かな? で出席して。


その部屋に入って最初に飛び込んできたのが不思議な男だったの。(笑)


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