9.27.2012

月籠ふとん店




風砂子:

そこにね(福岡正信さんのサマーキャンプ)ひとり、バークレーに住んでたっていう、日本人の若い女性が来ていて。 
一人しか来ていなかったけど… ほとんど日本人なんかいなくてね。

彼女が「わたし、もうバークレーで仕事探さないとね。もうちょっとバークレーに住んでいられなくて
…そのときアダルトスクールで勉強していて…もうそれも続けられないんです」って言ったのね。

そしたらまたわたしが突然さ、「ねぇ ようこさんお布団作ったらどう? お布団作ったら売れるんじゃない?」って言ったのよ。
そしたらようこさんも「えっ?」なんて。(笑)
でも考えてみます、って言ってバークレーに帰ったの。

福岡さんも、あっちこっちわたし達もいろんなところに講演とかに連れて行って、ラリーとね案内して。
それで日本に帰ったのね。
「いゃー布団のおかげでよく眠れた」って言ってさ。

しばらくしたらそのようこさんから電話があって、バークレーの地方紙に広告を出したら、結構注文が入ってね。
風砂子さんのアイデアのおかげでね、お金稼ぎましたって言うのよ。

だけど彼女が、「でもねわたし、今住んでるボーイフレンドと結婚してしばらく日本に行くことになったんだけど、
入ってる注文がまだあるから、風砂子さんに作っていただけませんか?」って言うのよ。

わたしも鯨の布団を思い出してさ〜 「えーまたあれやるの!?」ってもうすごい躊躇したんだけど。
でもわたしが言い出しっぺでさ、入ってる注文を反故にしたら、ようこさんに対して薄情じゃない?
だからじゃあやろうかって思ってさ。
それでまたメイに電話して。

ーすごいね、打ち出の小槌ー 
(笑)

手伝ってもらってね。
それで作りながら、「ねぇメイ、じゃあわたし達でお布団屋やらない?」って言って。
やっぱりクラフトショーだけでは、すこしは売れてもそんなお金になんないしね。
お布団屋始めようかって言ったら、「いいね〜っ」って。
メイはすぐいいね、いいね〜ってやろうやろうってことになっちゃったわけ。
そうやって始まったの。
それからどんどん発展しちゃったの。

ーお布団屋さんがね〜 あれだよね、コレクティブなスタイルよね。ビジネスの在り方もー

そうそう。コレクティブ。コレクティブ。

ーコレクティブの走りでもあるんだよね。バークレーでー

まぁ本当のコレクティブではなかったけどね。でもその頃はまだ、ビザのない日本人の女の人とかいっぱいいたからね。
誰でも雇ってね。

ーそれはいつ頃?ー

1979年に開店。

月籠布団はほんとにもう、働きたい時に働き、遊ぶときに遊びっていう感じでさ。
それがあれだけ出来たっていうのは、本当にすごいよね。

ー儲かったらみんなで遊ぶっていうー

パーティやったりショーやったり、そんなことばっかりやっててね。



ワーカーズ コレクティブ

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