9.28.2012

福岡正信さんの通訳になる




*福岡正信さんのお布団を作る

風砂子:

(福岡正信さんのカリフォルニア講演旅行で)奥さんも一緒にいらして、泊まるところを探しているっていうからさ。
わたし家借りたからね、「じゃあ家にどうぞ、お泊まりください」って言ったのよ。
だけど言ったものの、まだ引っ越したばっかりで、ベッドとか寝るところがないからね、全然。
どうしようかなぁと思ってさ。(笑)

ーそれは80年代の話、だよね?ー

79年。まだそんな家具とか買うお金なんてもちろん無いしね。
だからどうしようかなぁと思って。
日本に1年半くらいいたから、お布団の良さがすごく身に染みてたわけよ。
ね、もう何年も布団なんか寝たことがなかったからさぁ。
ああ お布団があったらいいのになぁって思ったわけ。

それで、またさっそくメイに電話して、打ち出の小槌のメイに電話してね、
「メイ、お布団の作り方知らない?」って言ったらね、メイが
「知ってるよ。わたしおばあちゃんのお手伝い、いつも子供の頃してたから」って言ったのよ。
そういえばわたしも子供の頃時々、お母さんとお手伝いさんがお布団作っているの見てたわけよ。
時々お母ちゃんが「フーちゃんそこ押さえてて」って言うから、一生懸命押さえてたのも思い出してね。
ああじゃあやってみよう、ってことになったわけ。
綿を買って。

もちろん一番安い綿だから、すごく荒くてすごく重いわけよ。
メイが手伝いに来てくれて、二人でもう一生懸命やってさ。
1日くらいかかってね。
あんな素晴らしい本を書いてくれた福岡さんのためだもの、ってもう
重ねに重ねている間に、出来上がったら本当に、二人ではとっても持ち上がらない。
ミノが仕事から帰って来て手伝ってくれてもなかなか動かないようなのになっちゃってさぁ。

メイと「鯨の歌の次は鯨の布団だね」って。(笑)
でもそうやってとにかく、福岡さん達が泊まれる布団は作ってね。

福岡さんが飛行機から降りて来た第一声が、「やぁ 空輸される牛、食牛の気持ちがよくわかったよ。」って。(笑)
福岡さんが初めて飛行機で旅したの。で、そう言いながら降りて来てね。

ラリーが車を運転して、奥さんとわたしが後ろに乗って。
ドライブしながら福岡さんの第二声が「ここの自然は自然じゃない」とかいってさ。(笑)
ラリーが「いや、ここは雨期は冬だからね、夏は雨が降らないからこんなに枯れているんです」って言ってさ。
そしたら福岡さんが「いやぁ雨は下から降るんだ」って言ったの。

ね、だから下がグリーンで木が生えてれば雨が降るわけよ。
でも、それが砂漠になっちゃったら、もうなかなか雨は降らないわけよ。
わたし達はその反対だと思っているでしょう? 雨が降らないから砂漠。
もちろんそれが、必ずしもパキッと分けられるわけじゃないけれど、わたしはもう本当に「うわーっ」とか言ってさ。

キャンプでのお話も、ものすごいわたしにとっても環境問題? 
わたしも鯨の歌で環境問題にだんだん興味持ち始めたんだけど。
やっぱり福岡さんの環境問題と、人間が使う資源としてね、環境を保護するのと、やっぱり福岡さんのように… 
で、わたしが途中で気がついたのはね。
福岡さんどこへ行ってもいつも下草を調べるの。座ってね。
下草を調べるわけ。
福岡さんの言うのは「人間がすることは何も無い。自然に道を譲る以外はなにもない」って言うのよ。

わたしは「へー人間することなにもないわーうれしい」とか思ってさ。(笑)
空の木を見上げて呆然と立ってるとさ、福岡さんはすぐこう、地面を這いずり回るようにしてね、下草を調べるわけ。
下草によって、それまでの環境の歴史とか、そういうのがわかるって言うのよ。

そんな感じで、すっごい影響をわたしに与えてくれたわけ、環境問題についてね。


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